2025年5月27日（火）「第4回滋慶科学セミナー」を開催しました。
滋慶科学セミナーは、生命科学の分野で近年急速に注目されている技術について、科学をはじめて学ぶ方にもわかりやすく解説する連続セミナーシリーズです。

【シリーズ1】「大規模遺伝子解析が拓く新たな世界」の第4回となる今回は、国立研究開発法人海洋研究開発機構　上席研究員　井町寛之先生をお招きし、「私たちが海底アーキアだった頃の話」というテーマでご講演いただきました。

今回のテーマは人類の祖先である真核生物の誕生に関わる「古細菌（アーキア）」について。高校生の方にも多くお越しいただき、活気のあるセミナーとなりました。

井町先生が発見し世界で初めて培養に成功したアーキアは新種として認定され、世界的な権威のある学術雑誌である「Nature」の表紙を飾り、同じく世界的に有名な学術雑誌「Science」が選ぶ2019年ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー(2019年における最も革新的であった科学ニュース10件)に選ばれています。
井町先生から参加者の皆さんに問いかける場面も多くあり、双方向のやりとりを交えながら和やかに進行。

井町先生が新たに発見し培養に成功された新種のアーキアなどの最新の研究や、人類の祖先であるアーキアの生態から生物の食生活についてのご考察もご紹介いただき、大変興味深い内容となりました。
質疑応答の時間では高校生の皆さんを含め活発な質問が寄せられ、大いに盛り上がりました。

参加者の皆さまにご記入いただいたアンケートでは

「生物の真相について知ることができただけでなく、普段使える食事の知識まで知ることができて面白かったです」「高校で学んだ内容をより一層深い視点で学ぶことができてとても面白かったです」「進化の研究はロマンがあるなと思いました」「研究のプロセスと今後の発展が具体的に伺われ、刺激を受けました」
といったご感想を頂きました。

ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。今後も皆様に科学の面白さをお届けするために滋慶科学セミナーを開催していきます。

次回の滋慶科学セミナーは7/11（金）に開催いたします！

テーマは、「細胞の老化と個体の老化～老化の謎に迫る～」。

関心をお持ちの方は、ぜひこちらからご予約ください。

皆様とお会いできるのを楽しみにしています。